広がれ、野球観戦の輪!推し球団を渡り歩き、12球団のユニを持つ日ハムファンが語る現地観戦の魅力

日髙さんアイキャッチ

取材・文:ベースボール・コンパス編集部

写真:本人提供

北海道で働く日髙航大さん。小学4年生で野球観戦にハマり、そこから西武、楽天、広島、オリックス、阪神と推し球団を渡り歩き、2022年からは北海道日本ハムファイターズを応援しています。12球団すべてのユニフォームを持ち、野球をベースに仕事の予定を埋めるほどの現地観戦好き。学生時代から観戦に興味がある人を積極的に現地へ連れて行き、その魅力を伝え続けています。そんな日髙さんに、現地観戦の醍醐味や忘れられない試合について聞きました!

目次

野球観戦を愛し、数々の球団を推してきた

──日髙さんは日ハムファンですよね! ファンになったきっかけを教えてください。

野球観戦を好きになったのは小学4年生くらいのときです。当時は所沢に住んでいて、西武ドームまで自転車で10分だったので、実は最初は西武ファンでした。

──最初から日ハムファンではなかったんですね!

推し球団を渡り歩いてきたんですよ。2011年の中学生のときには、東日本大震災のあとの嶋さんの「見せましょう、野球の底力を。見せましょう、野球選手の底力を。見せましょう、野球ファンの底力を」という言葉に心を打たれて楽天ファンになりました。

大学からはカープです。当時「1991年からずっと優勝していない」と言われていたので、弱いチームが勝つ方が楽しいなと思って応援していたら、急に人気になって三連覇までしちゃって(笑)。

あとはオリックスに日髙という同じ漢字の名字の選手がいたのと、矢野燿大監督(当時)が好きだったので、社会人になってからは阪神とオリックスを応援していました。そのときは大阪への出張がよくあり、そのたびに甲子園や京セラドームに寄っていました。

──推し球団の変遷がすごい(笑)。そしてファイターズにたどり着いたわけですね。

2022年に新庄監督が就任しましたよね。新庄監督は、僕が野球を好きになったきっかけの選手なんです。物心ついて最初に観た試合が日ハム対西武で、父と母もずっと「新庄を見たいね」って言っていたんですよ。実際に代打で出てきたときの球場の盛り上がりが印象的でした。その年に引退して寂しかったので、監督になってくれたときに「新庄監督を応援しよう!」となりました。そうしたら偶然、2024年に北海道へ転勤となりました(笑)。

──引き寄せがすごい(笑)。

ただ、新庄監督が辞めたら、また他のチームを応援するかもしれません。特定の球団というより、野球観戦が大好きな人間なんです。仮に明日ファイターズが解散しても、僕は野球観戦を続けていきます!

まずは現地観戦が優先。チケットを先に取り、あとから仕事の予定を組む

──現地観戦に行くようになったきっかけは何だったんですか?

昔は僕の家の周り、どこもかしこも西武ドームのチケットを配っていたんですよ。新聞配達さんが配っていたり、よく行くそば屋さんに自由席のチケットが置いてあったり。なので、小学校の友だちが放課後に「誰々の家に遊びに行こうぜ!」ってなるところを、僕たちは「西武ドーム行こうぜ!」が合言葉で、球場で宿題をやって野球を観て帰るのが定番でした(笑)。一番多かった中2の頃は年間40試合くらい行っていました。

──年間40試合は多いですね! 今はどのくらいのペースで行かれているんですか?

今もほぼ毎週、試合があれば行っています。週末の三連戦だったら、どこか1試合は必ず行きます。ちなみに今年、チケットを取った枚数は26枚ですね。

──26枚! ファイターズのチケットは早い段階で売り切れますよね。

そうなんです。去年の11月に先行販売が始まって、さすがに売り切れないだろうと思っていたら8割くらい売れていて、交流戦はほぼ完売でした。翌年は転勤で北海道から出る可能性もありましたけど「これは取るしかない!」と思って慌てて取りました(笑)。

今の仕事は基本的に土日休みなんですが、月に1〜2回の土曜出勤があります。その分の代休を使って平日にナイターに行くときもありますね。今年は去年の時点でチケットを買っていたので、観戦が決まっている日に代休をあてています。

──あ、現地観戦がベースで仕事の予定が決まっていく(笑)。

はい! 野球をベースに仕事をしています。新入社員のときに先輩から「お前、野球と仕事どっちが大事なんだ」って言われて「野球です!」と即答した人間なんで!

2023年WBCでは、購入した一眼レフでダルビッシュ有投手をパシャリ

席は必ずホーム応援席。「周りに味方しかいない」という心強さ

──いつもどの席で観ているんですか?

ホームの応援席です。僕が小学生だった頃、西武ドームの外野は席がなくて芝生だったんです。そこが僕たちの遊び場であり、宿題をする場所だったので、それ以来ずっとほぼ外野ですね。エスコンなら3階1塁側のホーム応援席です!

──応援席で観る良さを教えてください!

思いっきり声を出して応援するのが気持ちいいのと、周りに味方しかいないという心強さですね。点が入ったらみんなでハイタッチをして、あれは本当に楽しいですよ。しかも応援席なら野球好きな人が絶対に周りにいるので、そういう人たちと仲良くなれることもあります!

推し球団だけじゃない。応援歌もユニフォームも12球団を網羅

──いつも応援席で観る日髙さんが好きな応援歌はありますか?

「チャンス一撃」がめちゃくちゃかっこいいです! 仕事の休憩中や朝起きたときに歌って、自分の心を盛り上げています。北海道だと4時間くらいの運転もざらなので、運転中も12球団の応援歌を歌ってますね(笑)。

──朝から運転中まで(笑)。選手だと誰の応援歌が好きですか?

細川凌平ですね。応援歌がめっちゃかっこいいんですよ。他球団だとオリックスの太田椋、巨人の坂本勇人とか長野久義さん、ソフトバンクの近藤健介も好きです。あと、中田翔さんは日ハム、巨人、中日と全部好きでした! かっこいい応援歌を作ってもらえる才能ありますよね(笑)。

──確かに中田さんの応援歌はかっこいい……。現地に行くときの持ち物は決まっていますか?

メガホンとユニフォームですね。家から着て行きます。日ハムは新庄監督のを着ているんですけど、12球団全部持ってます(笑)。広島は松山竜平、オリックスは吉田正尚、横浜は宮崎敏郎と牧秀悟、西武は現役時代の西口文也さん……。特に西武は死ぬほどあるので、配布ユニはお母さんがパジャマに使っているくらいです(笑)。

あまり野球を知らない友だちと行くときは、福島良一さんを真似た解説で

──現地観戦に行くときのルーティンはありますか?

全くないですね。野球に行くのが、顔を洗うくらいの感覚なんですよ。朝起きて、飯を食って、気が向いたら試合。10分前に着いたこともありますし「今日は球場メシでも食うか」と1時間半前に行くこともあります。最近はメジャーリーグの試合も見始めてしまったので「この試合が終わったら家を出よう」となることもあります(笑)。

──日常が野球まみれですね(笑)。球場グルメで好きなものはありますか?

選手コラボグルメですね。エスコンに入っているモスバーガーの「水谷瞬選手の瞬く間にトリコ!肉とチーズのツインズバーガー」はめっちゃ美味しいです!

──観戦中、自分で思う「マニアックポイント」はありますか?

僕、福島良一さんの解説がめっちゃ好きなんですよ。だから野球をあまり知らない人と観に行くときは、福島さんみたいな解説をしています。選手の隠れエピソードをパッと言ったり、「この選手、ここがすごいんですよ」と楽しそうに話したりという感じです!

もちろん大谷翔平選手も忘れずに収めている

優勝の”見届け人”と、台風のマツダスタジアムで出会った3人

──これまでの現地観戦で「この試合は忘れられない」というものを教えてください!

めっちゃあります! まずは、2017年7月7日、神宮球場でのカープ対ヤクルト戦で起きた「七夕の奇跡」です。8回終了時点で3-8でカープが負けていたんですけど、バティスタと菊池涼介のホームラン、さらに新井貴浩さんの3ランで大逆転。この日は大学の文化祭実行委員会で野球観戦に行ってみたい人を15人くらい募って行った試合で、みんなから「野球って面白い!」と言ってもらえたのも嬉しかったです!

──まさに野球の魅力が詰まった試合でしたね! 他にもありますか?

2018年8月23日、マツダスタジアムでのカープ対ヤクルト戦、「ミラクル完成、ミラクル完成」の試合です。9回裏に丸佳浩の同点3ラン、その直後に鈴木誠也のサヨナラホームラン。台風が接近する直前で、当時はチケットが取りにくかったのに球場はガラガラでした。そこにおばあちゃんと孫2人の3人組がいて、その子たちとずっと喋って、ホームランが出たらみんなで抱き合って観たんです。あれはもう感動しました。

──最高のエピソードです……。

あとは、なぜか推し球団の相手がリーグ優勝する瞬間もめっちゃ観ていて、ソフトバンクの胴上げを目の前で見せられたり、2016年は大谷翔平が最後のアウトを取る瞬間を見たり。優勝見届け人みたいになっています(笑)。

現地観戦の醍醐味は“空気感”。一歩を踏み出せない人を球場へ連れていきたい

──最後に、日髙さんが思う現地観戦の醍醐味を教えてください!

正直、野球ってテレビで観ても十分楽しめると思うんですよね。むしろ見やすいじゃないですか。僕、現地でもホームランが出たら「よっしゃ!」とやった後に、イニング間にDAZNで見直すんですよ(笑)。それでも球場に行く理由は、現場の空気感です。家で観るのも楽しいですけど、知らない人でも野球が好きな人が周りにいてくれた方が楽しいんですよね。

──本当に現地の空気感は最高ですよね!

僕は大学生のときから野球をあまり知らない人を球場に連れて行っていたんです。「日髙と野球に行ったら楽しかったよ!」と言ってくれて、それが周りに広まり、1年間で20人くらい連れて行きました。喜んでくれる姿を見ると、僕も嬉しくなるんです!

野球観戦に行きたい気持ちは持っているけれど、一歩が踏み出せない人っていると思うんです。そういう人と一緒に球場に行くことで、僕も現地観戦の魅力を広めていきたいですね!

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